測量機販売店さんのご厚意で、ドローンを使った空中写真測量の現場見学をしてきました。
土地家屋調査士としては、空中写真測量をする時は、ものすごく広い土地であるとか、開発の計画をたてるため3次元データが必要とか、限られた場面しかないかも知れませんが、百聞は一見にしかず、ということで見に行ってきました。
まあ、ラジコンを趣味にしていた時期もあったので、ドローンというメカに興味があったのも事実ですが。実際、地上から見えないところをおもちゃのドローンで撮影したこともあります。
写真のようなドローンの下部にデジタル一眼レフカメラを下向きに取り付けて、一定間隔でシャッターをパシャパシャと自動で切ります。
その写真をつなぎ合わせて、写真中心からの歪みを計測して高さデータを出します。その時に、どこの位置の写真かが特定できるように、地面に標定点を設置しておきます。標定点はGNSS測量機で座標を計測します。
空中写真を撮影する範囲に平均的に標定点を設置しないといけないので、結局ドローンが飛行する範囲を歩きながら標定点を選点していきます。
このあたりは飛行機を使った空中写真測量のミニチュア版といった感じです。
標定点を設置するためには測量範囲を歩かないといけないところが、そう簡単に楽はできない感じがして、私のような昭和の人間にとっては、むしろほっとするポイントでした。
そういった段取りが終われば、計測自体はめちゃくちゃあっという間です。
ドローンがブーンと高度を上げ、プログラムされた経路を自動飛行しながら写真を撮ります。1コースの撮影範囲は割と広いようで、思ったより少ない往復回数でした。
この後、データを事務所に持ち帰り、3次元点群データにするというわけです。
われわれ土地家屋調査士が境界を決める時は、点と点を結ぶ直線で決めるので、空中写真測量がそのまま使えるかどうかについては、いろいろ意見がありそうですが、私としては、測量費が気になるものの、十分応用できる気がしました。
またドローンは測量だけでは無く、様々な分野への応用も期待されています。
小さなドローンを登山に持っていって、山頂に立つ自分をさらに上空から写真を撮影したり、離島に荷物を運ぶとかいろんな実験が進んでいます。空中写真というと航空機を使うため高価なものというイメージがありますが、ドローンが他分野で普及すれば、ドローン自体が身近なものになり、空中写真そのものが安価なものになる可能性もあります。
今後、ドローンによる空中写真測量が普及し、測量費が安くなれば、1万㎡と言わなくても数千㎡あるような広大な土地の物件があれば、ドローンによる空中写真測量を視野に入れて検討することが当たり前になるかも知れません。
とりあえずドローン規制強化で100g以上の機体は航空法の対象になるので、100g未満のおもちゃドローンを購入しました。アリエクスプレスで買ったので、届いて確認するまで、本当に100g未満かどうかわかりませんが、届いたら記事にしたいなと思います。(商品写真じゃ結構大きいんですよね…笑)
それでは!