タバコを10日間やめてみたら…その1
タバコを10日間やめてみたら…その1

タバコを10日間やめてみたら…その1

プロローグ まずお酒から

 実は今、禁煙してます。もともと禁酒をしてました。
 お酒が好きで、20歳になってからよく飲んでましたが、なんか疲れるなあと思い始め、だんだん飲んでも楽しくなくなってきました。そして、酔っぱらった日々を思い出しては、もうあんな風にはなりたくないなあ…と思うようになりました。またコロナ禍で、たびたびお酒の提供禁止や営業時間短縮、休業なんかがあったため、お酒を考え直すきっかけになりました。そうして出会った本が、失踪日記2アル中病棟(吾妻ひでお著)でした。
 この本は私にとって、すごくアル中を身近に感じさせてくれました。思い当たる節が多々ありました。たぶん私もアルコール依存だったんでしょう。まるで自分がアル中病棟に入ったかのような疑似体験をしました。
 その時、私はアル中病棟に対し、守られた平和な世界という感想を持ちました。患者はみんな過去お酒で大失敗を繰り返しているので、入院している状態というのは、本人にとっても安全なんだと思います。この本からは、そうしたアルコールとの決別の中に、アルコールと決別した未来へ向かっていく安堵感のようなものを感じました。
 私も飲んで、酔いに身をまかせることを楽しいと錯覚するのではなく、自分で時間をコントロールして楽しく過ごしたいと思うようになり、気がついたらお酒からかなり遠ざかっていました。

失踪日記1も面白いです

ついでに禁煙して健康になるか!

 いままでお金をお酒にたくさん使ってきたので、アルコールをしばらくやめていると、日に日に体調が良くなり、嗜好品にお金を使うことに違和感を感じるようになりました。そこで、次はタバコ代が高いことが気になり始めます。今、マイルドセブンが1箱580円します。まつのやに行けば、かつ定食が食べられます。しかも健康に悪い。誰が何と言おうとタバコは健康に悪い。なんかすごい無駄な気がして、「よしこの際、タバコもやめちまおう!健康になるぞ!」と挑戦することになりました。
 しかし、このタバコが大変でした。依存とひとことで言っても、その人特有の癖のようなもので、いろいろなパターンがあります。私の場合、お酒は割と飲まなくても平気でいられたのですが、ニコチンの依存がひどかったのです。ちなみにお酒の依存がひどい人は、失踪日記2アル中病棟(吾妻ひでお著)によれば、本当に大変です。だいたい禁酒じゃなくて断酒の覚悟じゃなきゃだめだし、断酒をやぶることを指す「スリップ」という用語があって、スリップしたら気を失うまで連続飲酒するようです。
 お酒のほうが依存の症状が怖そうですが、依存の強さというのはまた別問題のようで、タバコは非常に厄介なものということを身をもって知りました。

禁煙成功!と思いきや…

 禁煙は1月6日から始めました。とくにこの日と決めてなかったのですが、手元のタバコが無くなったので、「今から禁煙することとする!」と始めました。
 1日目、2日目は吸いたくなるものの、まだニコチンやタールの感触が体の中に残っていて、毒素を実感できますので、「吸ったってろくなことない。しんどいだけ」と吸いたい衝動を抑えられます。だいたいニコチンは3日間で体内に無くなるそうです。そのころから、ニコチンとの闘いが始まるのです。
 とは言え、私の場合は、朝からめちゃくちゃだるいとか、ちょっと歩いたら息が切れるなどの体のダメージが結構ありましたので、3日くらい体を休ませたところで、吸いたい気持ちが出ることはありませんでした。むしろ毒が抜けてる、という快感の方が上回っていました。これなら楽勝と思いました。
 しかし!ほんとうに、しかし!と声を大にして言いたいんですが、ニコチンが体から抜け、健康を取り戻している矢先に、フッと吸いたくなるのです。これがほんとうに怖い。体に悪いって、頭ではわかっているのに体が言うことを聞かないのです。私の場合、お酒はそういうことはありませんでしたが、タバコの場合は健康になれば、また吸いたくなるみたいで、依存度が高いようでした。禁煙からわずか1週間の出来事でした。
 吸いたくなってタバコのことばかり考えてしまうと、もうほぼニコチンに負けます。それでも、必死の抵抗をしました。昔からある、タバコみたいに吸って服用するのど薬ネオシーダを思い出しました。ニコチンの吸いたい攻撃に「ロープ!ロープ!ブレイク!ブレイク!」とばかりに薬局で買いました。ネオシーダならタバコに負けちゃいない!この方法ならタバコに勝てる!と震える手でネオシーダーをぷはーっと一服したのでした。

タバコのようなのど薬ネオシーダー

 おいおいネオシーダーもタバコじゃねえか!

 ぷはー。うまー。とネオシーダーの煙を楽しんでいましいた。しげしげとネオシーダーのパッケージを見ると、「わずかながらニコチンが入っています」旨の表記発見。
 あああああああ!吸ってしまったああああああ!と大後悔。まあ冷静に考えると、ネオシーダーを買ってる時点で、タバコ意識しまくってるわけで、黒ですよね…。冷静になって後で調べたら、ネオシーダー依存症というものもあるらしく、ほぼタバコなんで、発売禁止の声が昔からあるそうです。ちなみにニコチンはかなり少ないと思います。ちなみに買ったネオシーダーは全部吸いました笑

「2重洗脳」で理論武装する

 ネオシーダーとは言え、めちゃめちゃ自己嫌悪におちいりました。もう自暴自棄になって、普通にタバコを買って吸いました。まあ頭がくらくらするする。(これは体に悪いな…、誰だこんな体に悪いものを売ってるのは!)などとタバコの害を自分に言い聞かせます。
 でも、こうなるともう1箱買ってるんですよね…。ということで、

っと頭で理解し、理論武装してニコチンと闘わなくてはならない

 と考えて、あらたな武器として、2重洗脳(磯村毅著)を購入します。


 この本は、ニコチン中毒だけに限らず、依存に陥ってしまうメカニズムを科学的に検証した本です。依存がなんであるかを知りニコチン中毒と闘うわけです。この本によれば、依存はご褒美と虐待のセットだそうです。DVと同じ構造をしているのです。本質は虐待だが、甘い言葉で心地よくさせるから、気がつくと精神的に依存してしまい離れられなくなる、と。そう考えると、タバコが憎くなってきます。ほんとにニコチンが腹立たしくなります。

おすすめのアプリ「禁煙駅伝」

禁煙におすすめです!

 もう一つ禁煙の武器があります。それは「禁煙駅伝」です。私もこのアプリを使っていますが、タバコをやめたい人たちが励ましあって禁煙するアプリです。コメントがリアルでほんと元気づけられます。禁煙したい方はぜひ!おすすめです!

ということで、その1は、始まりから失敗までを書きました。その2は、仕切り直してから現在までの体調の変化について書こうと思います。よろしくお願いします。

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